植物屋は森に生えている草の種類を見ると,その森にシカが多いかどうか分かります.鹿が好まない植物だけが多く残っているからです.そのようなシカの不嗜好性植物には毒があるもの,棘があるもの,匂いを持つものなどが多いです.カリガネソウやベニバナヤマシャクヤクのように,通常は珍しい植物がシカの多い山では大増殖しているような事例もあります.
しかし,鹿の密度があまりに高まるとこれらの植物も食べられてしまい,再生力の強いイネ科の草本や矮小な株が優勢になったりもします.
シカの不嗜好性植物については,もっと詳しい情報がいくつもありますので,そちらも参照ください.
丹沢のシカ不嗜好性植物:https://www.agri-kanagawa.jp/tebiki/fushiko_2016.pdf
兵庫県のシカ不嗜好性・不嗜好性植物http://www.wmi-hyogo.jp/publication/pdf/mono09/chapter_9.pdf