ヒメシロシタバ
Catocala nagioides

●分布:北海道,本州,九州
●成虫の出現時期:7~8月
●食餌植物:カシワ

カシワをホストとするため,やや局所的な分布を示すカトカラ.コシロシタバに少し似ているが,後翅の白い紋様の長さが異なっている.前翅でも見分けることができ,内側の黒い帯や2枚の後縁によるM字模様が本種では太くて目立つ.カシワ林の成立は局所的であるため,本種の生息地もやや限られている.
しかし,青森県西部の津軽地方や海岸林,岩手県では岩泉町や葛巻町で山焼き後の代替植生としてカシワ林が多く見られるので,本種もたくさん生息していそうだ.写真のものは,青森県つがる市の湿原近くでライトトラップをすると飛来した.津軽平野沿岸部では,大きな湿地や沼をカシワやクロマツが優占する森林が囲んでいる.

▲写真1:2019年8月,青森県つがる市


ヤガ科2 (Noctuidae2)
昆虫類 (Insects)
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