回顧録(2020)

ヤマシギ
(2020年4月,岩手県田野畑村)

 4月のコロナ第一波真っただ中,県内の無人の外灯を見て回るだけなら大丈夫でしょうと決行した夜回り.この日は妙に暖かくて動物たちも活発に動いていました.
 目的地の外灯に向かって車を走らせていると,左にはシカがいて右からウサギが走ってきてと目が回るような出会い.そして10 m進むとヤマシギが道に落ちているのですから驚きです.通り過ぎた後,すぐに戻ってくるとまだいてくれました.光が当たるとひるんで動けなくなってしまうようです.車から降りても逃げなかったので,至近距離で撮影することができました.

ミチノクヤマタバコ
(2020年7月,青森県八戸市)
2018年,2019年の夏も本種を探しに行ったのですが,出会えていませんでした.当たり年と外れ年があるのでしょう.今年は,3度目の正直で開花株に出会うことができました.岩手県や宮城県の海岸部にも記録があるが,未だ出会えていない.

スギタニアオケンモン
(2020年8月,岩手県釜石市)

 2020年の夏,ずっと各地で探していた蛾であった.7月頃より本種の記録がある場所4地点でライトトラップを行ったが見つからなかった.何故だろう.飛来が遅いのか,植生が変わってしまったのか.
 なぜ見つからぬのか不思議だったが,ふと近所にテンニンソウの大群落がある場所を思い出して8時半頃から点灯してみるとあっけなく飛来した.1時間で3頭来たが,みんな擦れていた.発生は7月下旬~8月上旬くらいなのだろう.来年は新鮮な個体を是非撮影したい.

ベニスジアツバ
(2020年8月,岩手県釜石市)

 スギタニアオケンモンを発見した帰り,時々蛾を見るトンネルにも立ち寄った.マダラキヨトウやセダカモクメもいて,草原性の蛾がある程度いるようである.見つけた瞬間,凄え..と声が出てしまった.1 cmほどの小さな蛾で,灯りの裏に隠れてしまったり,カメラを持つ手が震えたりして,撮影には難儀した.2020年に見た蛾の中ではぶっちぎりに嬉しかった.ネット上には日本産個体の生体写真はないので,それなりに珍しい蛾の一つであると思われる.
 この夜は,スギタニアオケンモン・ベニスジアツバ・ミヤマツバメエダシャクと未見かつ珍しい種を一気に3種も見ることができた.