シモツケコウホネ
Nuphar submersa
●分類:スイレン目 Nymphaeales スイレン科 Nymphaeaceae
●分布:栃木県の限られた用水路
●花期:6~10月
栃木県の限られた用水路にのみ生えるコウホネの仲間で、2005年に記載された。普通のコウホネと大きく異なるのは、葉は全て沈水葉で水上に出てくるのは花茎のみであること。沈水葉は普通のコウホネにもあるが、本種のそれは流れに適応するためか細長い。花の柱頭が紅色になる点は、オゼコウホネとよく似ている。
コウホネは普通はやや富栄養な止水に生える植物だが、本種は澄んでいて、しかも流れのある湧水域に分布するというコウホネ類としては異様な生態をしている。普通ならバイカモでも生えていそうな環境だろうか。本種とコウホネとの雑種ナガレコウホネも知られていて、こちらも流水中に生育する。
栃木県日光市の有名な観察地(*1)で出会うことができた.ここでは水路に沿って歩道が整備されており,簡単に観察することができる.貴重な植物でも、このように観光資源として見学できるようにしてくれると非常にありがたい.
[参考]
*1 http://nikkofan.jp/topics/topics.php?id=290