ハマギク

ハマギク
Nipponanthemum nipponicum

▲写真1:2017年10月、岩手県大槌町

●分布:関東北部~東北地方
●花期:9~11月

主に三陸地域の海岸に生える野菊の仲間。海岸付近の植物群落には,各地で何かしらの野菊が秋に咲きますが,三陸海岸では主にこのハマギクが海岸を彩る野菊です.三陸海岸ではより花の小さいコハマギクも咲くのですが,系統的にはむしろそちらが正当な野菊です.ハマギクは属からして普通の野菊とは異なる植物で,そういった意味でも三陸を代表する植物といっていいでしょう.

草ではなく低木で,古い群落はかなり大きくなります.写真の株は相当大きく,一体いつからあるのだろう,少なくとも数十年は生きていそうだ.秋には立派な花を咲かせます.お菓子やホテルの名前になるほど,地域住民にもよく知られた植物です.

三陸沿岸では、数多くの海岸でみられる。北限は青森県八戸市、南限は茨城県。三陸での花期は9月~10月上旬と海岸の野菊としてはかなり早く終わってしまうので注意したい。(茨城県の自生地ではなんと11月まで咲いているらしい。秋になると、東北と関東では1か月くらい季節の進みが違う。)三陸は特有の種が少なく、花好きにはあまり人気がない場所だと思うが、本種の分布がもう少し狭ければ、三陸を訪れる花好きももう少し増えていたかもしれない。

[自生地の訪問記]
写真1、2の自生地は、大槌町の蓬莱島(ひょうたん島)という場所です。2018年~2021年にかけて、目の前にこの島がある大槌町赤浜に住んでいました。この写真はまだここに住む前、調査で何度か訪れていたときに散歩して撮ったものです。
 蓬莱島は、赤浜の港から堤防でつながった花崗岩質の小島です。この場所は、2011年の東日本大震災に伴う大津波によって一度は水没したはずの場所ですが、かなり大株のハマギクが毎年元気に花を咲かせています。この島では、他にもミズナラやカシワ、ハマボッスも元気に育っています。

▲写真2:2017年10月、岩手県大槌町
▲写真3:2016年10月、岩手県大槌町


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