●分布:北海道,本州,四国
●花期:5~7月
山地~亜高山に生えるスグリ属の落葉低木.沢沿いや湿った林縁などに生育する.高さ2 mほどになる.カエデ類のオガラバナに似ているが、カエデ類の葉が対生するのに対して、本種では互生。
写真のものは、山田町の林道沿いで見つけたもの。10 km以上続く長いダート林道を登り詰め、谷を横切る道沿いに見慣れない植物を見つけた。よく見ると、探していたコマガタケスグリだった。ちょっと花の盛りには遅かったが、穂状の花も見ることができた。周辺は鹿の食害が激しく、草本はヒトリシズカぐらいしか生えていない。コマガタケスグリの葉を揉んでみるとコクサギと同じ香りがしたので、本種も鹿が好まない植物なのだろうと思われた。
念願の本種だったが、後日100回ぐらいは通ったことのある道にも生えているのに気が付いた。生き物屋あるあるとして、一度見つけた生き物は見つけやすくなり、しかも身近な場所でも見つけられるようになり、今まで何を見ていたのかとショックを受ける現象がある。
▲写真1:2021年5月26日、岩手県山田町
▲写真2:2021年5月26日、岩手県山田町