チチッパベンケイ
Hylotelephium sordidum

●分布:本州東北~中部地方
●花期:9~10月

山地の乾燥気味の岩場に生えるベンケイソウの仲間.葉は薄めだが多肉質.葉の縁には小さな鋸歯があり,和名の由来となっている.Wikipediaには多雪地に分布すると書かれているが,太平洋側の三陸海岸でもよく見られる.茨城県の岩場には,変種のオオチチッパベンケイが産する.
本種を最初に見ることができたのは,隣市まで夕飯を食べに行く際に寄り道した,とある海岸沿いの岩場だった.コハマギクとイワギクも見て,今年はもう新しい花を見ることができないと思っていたので嬉しい誤算であった.この写真は翌年に同じ場所で撮影したもの.同所の岩場にはスカシユリ・ハマヒナノスウツボ・アキノキリンソウなども見られた.周辺では鹿による食害が著しいが,本種は急な岩崖に生えているため無事なようだ.

▲写真1:2019年10月、岩手県釜石市


ユキノシタ目 (Saxifragales)
植物 (Plants)
Home