サナギイチゴ
Rubus pungens

●分布:本州~九州
●花期:5~6月

薄紅色の花が美しいノイチゴ.個人的には,本種は最も花が美しいノイチゴだと思う.和名の由来は愛知県の猿投山.葉は2~3対の羽状複葉で小葉には重鋸歯がみられる.特徴的な形の葉なので,一度覚えると花がついていなくても見つけることができる.北上高地などに産するものは,枝が横に広がり花茎が立ち上がることからナンブサナギイチゴとして区別されたこともあるが,現在は変異は連続的として区別されないことが多い.初夏に赤い果実をつける.
全国的には稀な植物.環境省レッドデータで絶滅危惧Ⅱ類に指定されているほどの植物だが,岩手県では珍しい植物ではなく,小川沿いの草地や石灰岩地の明るい草地などでよく見かける.
2020年は本種を撮影したいと思っていて何か所か自生地の候補を調べて用意していたが,散歩がてら町内の小川を散策すると見つかってしまった.ちょうど長距離の移動ができない時期であったので有難い.

▲写真1:2020年5月、岩手県大槌町

▲写真2:2019年6月17日、岩手県岩泉町


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