ハルニレ
Ulmus davidiana var. japonica

●分布:北海道~九州
●花期:4月

北日本に多く見られる落葉高木。早春、展葉前に開花して結実する。その後やっと展葉する。北上山地の標高300~700 mあたりでは数が多く、緩やかな沢沿いによく見られる。主に北日本の樹木だが、九州の山地では少なくない。特に宮崎県南部や大隅半島では、照葉樹林の川沿いに本種が多く生育するという驚愕の植生がみられる。枝にコルク質が発達するものをコブニレと呼ぶ。樹皮は縦に割れささくれる。
本種を食樹とする蛾は良い蛾が多いと評判で、シロモンアカガネヨトウ、ケンモンキシタバ、シロスジシャチホコ、ナシキリガ、ヒメキアシドクガ、ミカヅキキリガ、ハイイロハガタヨトウ、オオモンキキリガなど少し珍しいものが多い。樹冠には珍品ハビロキンヘリタマムシも生息しているらしい。
5月中旬のこの場所はやっと木々の展葉が始まり、コブシやオオヤマザクラなどが咲いている時期。種子の翼の先端は凹む。

▲写真1:2020年5月24日、岩手県住田町

▲写真2:2020年5月16日、岩手県松草

▲写真3:2020年5月16日、岩手県松草

▲写真4:2020年5月16日、岩手県松草


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