ユキワリイチゲ
Anemone keiskeana

●分布:滋賀県以西~九州
●花期:3月

主に西日本の落葉樹林に生えるAnemone属の多年草。春植物で、夏には葉を落としてしまう。個人的にAnemone属の中でも最も美しい花と感じている。花弁は地色が白色で、中心は薄紫色を帯びる。
毎年でも見たい植物なのだが、西日本限定なので東北から会いに行くのは厳しい。少し天気が悪いと花を閉じてしまうため、一度のチャレンジでは綺麗な花を見れないこともある。ユキワリという名がついているが西日本の低山に産する植物なので、実際には雪を押し割って咲いていることは稀だろう。
私の知っている阪神間の自生地では不思議な場所に生えている。周辺にはフッキソウやイチリンソウ、オモトなどの変わった植物が生えている中に、ひっそりと本種が自生している。おそらく特殊な岩質の場所で、変わった植物が生き残っているのであろう。
春植物群落の多い岡山県や広島県の山間部・石灰岩地では至る所でみられる。東限は滋賀県で、九州の山地まで分布が知られる。

▲写真1:2016年3月、兵庫県神戸市

▲写真2:2016年3月、兵庫県神戸市

▲写真3:2019年3月、岡山県


キンポウゲ目 (Ranunculales)
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