ヒュウガオウレン
Coptis minamitaniana

●分布:四国、宮崎県、鹿児島県
●花期:2月

四国・九州南部に分布するオウレン属の多年草。日陰の湿った林床に生育する。バイカオウレンに似ているが、本種はストロンを出さない。そのためか群生の規模は小さい。花弁はちぢれたような形となるのが特徴。尾鈴山周辺から知られる他、四国や甑島からも見つかっている。
[探索手記:写真1]
尾鈴山周辺のスギ林下などにある、という曖昧な情報で訪れてみた尾鈴山周辺地域。この地域のスギ植林の多くはあまり谷沿いにはなく、良さそうな環境が中々見つからない。谷近くにあっても沢の近くは広葉樹林でよく湿った場所が見つけられなかった。諦めて帰ろうとした途中、道路が小川に沿った辺りでちょうど良いスギ林を見つけた。期待せずに入ってみると、林床や苔むした斜面に点々と生えている場所を見つけることができた。周辺の植生を見るに、シカが良く入っているが、本種はシカの食害は受けにくい種であるようで、安心した。

▲写真1:2023年2月18日、宮崎県日向市


キンポウゲ目 (Ranunculales)
植物 (Plants)
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