フクジュソウ
Adonis ramosa

●分布:北海道~九州
●花期:2~4月

フキやマンサクとともに、北国で一番最初に咲く花の一つ。南向き斜面では2月末にも花が咲き始める。奥深い自然の中よりも、人の手が入った明るい草地や雑木林を好む植物。ただし霊仙山をはじめとする鈴鹿山地では人手の入っていない稜線上に群生が見られ、例外的な生息環境といえる。写真4のように、咲き始めの花は太陽光を浴びると少し緑がかった金色に輝き、大変美しい。直射日光の強い快晴日は基本的に嫌いだが、本種に限ってはそのような天候の中見たい。
岩手県内では山間部の集落に行けばどこでもよく見かける。田畑から栗林、カラマツ林、林道などあらゆる場所に生育している。特に国道340号線は福寿草街道と呼んでもよいほど、様々な場所に見られた。
また、ミチノクフクジュソウと混成していることもあるが、その相違は微妙なところだ。ミチノクフクジュソウは本種よりも萼片が短く、茎が中空となる。ミチノクフクジュソウは花の時期が少し遅いと言われている。

▲写真1:2015年4月、滋賀県霊仙山

▲写真2:2015年4月、滋賀県霊仙山

▲写真3:2019年3月、岩手県宮古市

▲写真4:2019年3月、岩手県宮古市


キンポウゲ目 (Ranunculales)
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