ノヒラトビモンシャチホコ
Drymonia basalis
●分布:本州~九州
●成虫の出現時期:4~5月
●食餌植物:クヌギ,ミズナラ
春一番に出現するシャチホコガ.地味な種だが,シーズン始まりを告げる蛾の一つなので見れると嬉しい.春に広葉樹林でライトトラップすると多数見られる.例年最も早くに出会うシャチホコガではあるが,2020年最初に見たシャチホコガはヤスジシャチホコで,本種は2番目であった.
岩手県は北限の生息地でレッドデータCランクに指定されているが,沿岸部では現在、海岸線から標高約700mの峠まで,きわめて多産する普通種である.おそらく,岩手県では主な食樹であるクヌギが少ないこと,かつては本種の記録が散発的であったことからリストアップされているのだろう.かつては高原のカシワ林に局所的にみられたようだが、もしかすると今たくさんいるのは北関東などから北上してきた個体群で元々いたのは異なる個体群なのかもしれない。
▲写真1:2020年4月、岩手県大槌町
▲写真2:2023年3月17日、大分県佐伯市
シャチホコガ科 (Notodontidae)
昆虫類 (Insects)
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