クシヒゲシャチホコ
Ptilophora nohirae

●分布:北海道~九州
●成虫の出現時期:10~12月
●食餌植物:カエデ類

晩秋に出現する小さなシャチホコガ.ホストはカエデ類なので渓流沿いの落葉樹林で見られることが多い.触角が立派で素晴らしい.本種では内横線と外横線が白くならないこと,その間にこれらと同じ色の横長の点があることで,同属のエゾクシヒゲシャチホコと見分けられる.
写真のものは,町内の標高700mほどの峠でライトトラップをすると飛来した.この晩は11月中旬にも関わらず気温が10度以上あり,ライトを灯した瞬間フユシャクとともに本種もひらひらと集まってきた.触角を出しているときはせわしなく動き回り,落ち着くと触覚を翅の下にしまってしまうので中々写真が撮りにくい.東北地方では近縁種のエゾクシヒゲシャチホコの方が個体数が多く,本種はまだ2度しか見ていない.関西でも12月上旬,紅葉が美しい渓谷で一度観察できている.

▲写真1:2019年11月,岩手県大槌町


シャチホコガ科 (Notodontidae)
昆虫類 (Insects)
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