スギタニアオケンモン
Nacna sugitanii

●分布:本州、四国、九州
●成虫の出現時期:6~9月
●食餌植物:ミカエリソウ、テンニンソウ

爽やかな緑色が美しいケンモンガ。ニッコウアオケンモンよりも少ないが、より低地にも分布している。
食餌植物のテンニンソウはたまに見かける程度の植物という認識だが、鹿の密度が高い山では湿った谷沿いに果てのないほどの大群落が見られることがある。本種はそういった場所に局地的にいるのだろう。
[観察記:写真2]
2020年は岩手県で本種をずっと探し続けていた。亜高山帯や草原など、記録のある場所5か所ほどでライトトラップをしたが出会えなかった。お盆のころ、五葉山の麓にテンニンソウの大群落があるのに気がついてその場所でライトトラップをしてみると、2時間程度で擦れきったものが3個体飛来した(下写真がそのうちの1個体)。発生終盤で3個体も得られたので、この場所には相当数がいるだろう。写真1は翌年、発生時期に合わせてライトトラップをした時に飛来したもの。

▲写真1:2021年7月13日、岩手県大船渡市赤坂峠

▲写真2:2020年8月18日、岩手県大船渡市


ヤガ科3 (Noctuidae3)
昆虫類 (Insects)
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