アオモンギンセダカモクメ
Cucullia argentea
●分布:本州、九州
●成虫の出現時期:9~10月
●食餌植物:カワラヨモギ
良好な草原に生息するセダカモクメ属の珍種。ギンモンセダカモクメよりもさらに局所的で、現在でも健在な生息地は中国地方西部~九州西部に限られるようだ。かつては秋田県や石川県のカワラヨモギが繁茂する海岸草原に見られたらしいが最近は見つかっていない。成虫は、9月下旬~10月上旬に現れる。ギンモンセダカモクメよりも1か月ほど遅れる。
[観察手記 写真1~3]
写真1の個体は、長崎県の草原でライトトラップをすると飛来した。ルッキングでもオトコヨモギやメガルカヤにとまる本種を10個体ほど確認した。他にセダカモクメが少数見られたが、この場所では驚くことに本種が最も多いセダカモクメ属であった。どころか、この日見た蛾の中で本種が最も多かったと思う。残念ながら交尾個体は発見できず。写真3は至近距離で2個体が仲良くとまっていたので、事後かも。食草はカワラヨモギが知られているが、この産地ではカワラヨモギは生えていないため、おそらくオトコヨモギやヒメヨモギを食べていると思われる。
▲写真1:2022年9月28日、長崎県
▲写真2:2022年9月28日、長崎県
▲写真3:2022年9月28日、長崎県
ヤガ科3 (Noctuidae3)
昆虫類 (Insects)
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