シラユキコヤガ
Eulocastra sasakii

●分布:本州
●成虫の出現時期:6~9月
●食餌植物:ヌマガヤ

貧栄養な湧水湿地に生息する珍しいコヤガの仲間。湧水湿地とは湧き水が涵養する貧栄養な湿地のことで、このようなタイプの湿地は北日本には少なく、東海地方や瀬戸内に多く存在する。植物種ではモウセンゴケ、サギソウ、ミミカキグサ、サワシロギク、ウメバチソウなどが見られるようなきわめて背丈の低い湿地植生である。
秋田県中部のキンコウカやサギソウ、ミミカキグサ類、シラヤマギク等が群生し、ハッチョウトンボが飛び回る湧水湿地を歩くと、白い小さな蛾が飛び出してきた。湿地でよく出会うツトガ類かと思ったが、とまった姿をよく見ると憧れの本種であった。3枚写真を撮影するとすぐに草の中へ飛んで行ってしまった。その後、付近の湿地でライトトラップをすると、そこでも擦れた本種が2個体ほど飛来した。

▲写真1:2021年8月,秋田県中部


ヤガ科1 (Noctuidae1)
昆虫類 (Insects)
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