ツチビノキ
Daphnimorpha capitellata

●分布:宮崎県北部
●花期:6~7月

宮崎県北部の一部の山系にのみ分布するジンチョウゲ科の低木。キヌガサソウのように傘状に葉を広げる。蕾は鮮紅色で、花が開くと淡い桃色となる。そのため、蕾が多い状態の方が鮮やかに見えて美しい。
九州で山の上にある希少植物といえば、山頂部のごく狭い岩場に生えている植物だったりする場合が多い。だから本種も岩場の植物だろうと思っていたが、生育地では岩場や斜面、平坦な林床など様々な環境に本種が出現した。鹿の食害を受けにくいようで、植生が貧弱な林床でも本種は元気に生えていた。どうして、ここまで強い植物がごく狭い範囲にしか生育していないのか、とても不思議に感じた。屋久島の高所には同属のシャクナンガンピが存在するが、本属は世界でもこの2種だけ。

▲写真1:2022年6月24日、宮崎県延岡市

▲写真2:2022年6月24日、宮崎県延岡市


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