ナニワズ
Daphne jezoensis

●分布:北海道~福井県
●花期:3~5月

雪国の早春の落葉樹林林床で,カタクリやオウレンなどの春植物群落に囲まれて黄色い花を咲かせる.カタクリやキクザキイチゲと同じく,雪深すぎる深山では見られない里山の植物.雪は多いが素早く解ける丘陵地を中心に分布しているようだ.
本種は秋に新しい葉をつける.周りの高木が葉を落とす秋に光合成をして成長し,そのまま雪の下で冬を越す.そして周りの高木が葉を繁らせる夏には,果実をつけて葉を枯らしてしまう.この生態から,(エゾ)ナツボウズとも呼ばれる.まさに春植物の樹木バージョンだ.雪国の落葉樹林にはこうした生き方の植物が多く繁栄している.

▲写真1:2019年3月、新潟県弥彦村


アオイ目 (Malvales)
植物 (Plants)
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