エイザンスミレ
Viola eizanensis

●分布:本州~九州
●花期:4~5月

落葉樹林の林床に生える桃色の美しいスミレ.葉に深い切れ込みがあるので,ひと目で本種と分かる.近縁のヒゴスミレは関東以西の草原に生育し,本種よりも葉の切れ込みが深く花は白い.
4月上旬ころ木々が芽吹く前,関東~東北の低山帯ではおなじみ.登山口付近の樹林帯で本種に会えると,この先の出会いにも期待できるような気がして,歩く気分が乗ってくる.
写真のものは茨城県筑波山の中腹で出会った.2年間千葉県流山市に住んでいたが,移って最初に行った山は筑波山だった.一番近い山と思って向かったが,登山口に行くまで結局2時間かかった.高尾や奥多摩へ行くのもあまり変わらないことが明らかとなった.
中腹まで登ると,林床には本種はじめ春の花が多数咲き乱れていた.関東地方の低山は西日本と違い冷温帯の落葉樹林が多い.ハルトラノオ,フモトスミレ,トウゴクサバノオと次々と初見の花も現れる.初めての関東登山は,感動の連続であった.

▲写真1:2016年4月9日、茨城県筑波山


キントラノオ目 (Malpighiales)
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