ホソバナコバイモ
Fritillaria amabilis

●分布:中国地方、九州
●花期:3~5月

明るい落葉樹林などに生える春植物.花は細長い釣鐘形をしており,他のバイモ属と一見して見分けられる.中国山地の里山を中心に,福岡や大分の山にも分布するようだ.
神戸での学会初日、夕方スタートであったので早起きしてレンタカーで岡山県に向かった.コバイモ類は東北地方には分布しないので,見る機会がない憧れの植物だ.本当は四国まで回って全種制覇したいところであったが,時間も限られるので一番見たい種類であったホソバナコバイモに目標を絞り,半日のコバイモ旅行を決行したのだ.
情報を頼りに最初に訪れた林ではユキワリイチゲやキクザキイチゲなどを見ることはできたが,本種は見つからなかった.その後,集落内を走り回ると遠くから見ても分かる,程よく草が刈られた良い雰囲気の斜面を見つけた.近づいてみると,どうもカタクリの保護地のようで,その一角にホソバナコバイモが群生しているのが見つかった!
やはり他のコバイモとは花の形が全然違っていて,しぼんだ状態のアマナみたいだ.周辺のカタクリはまだ芽生えで,本種は春植物の中でも早く咲く部類のようだ.見事にチャレンジ成功のちに,気持ちよく学会会場へ向かうことができた.

▲写真1:2019年3月、岡山県


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