●分布:北海道,関東,九州
●花期:11~3月
通常はシベリア等のツンドラ地帯に生育し,夏に咲く植物である.国内ではなぜか,主に北関東の湿地帯に分布している.最初に見つかった北見地方では最近見つかっていないらしい.
関東におけるキタミソウは,夏は水中に没しており,晩秋~春に水位が下がって露出するような湿地や水路の泥地に生育している.渡良瀬遊水地や葛西用水などが有名な生育地.
葉は長さ2~5cmでへら形で先端は丸く,無毛.花は2~3mmほどととても小さい.写真の株も全体で直径2cmほどだったかと記憶している.
川越市役所前の自生地は,武蔵野線の駅から近いうえに湿地に入りやすく,観察しやすい.案内の看板も設置されているので珍しい植物があることはよく知られているのか,特に怪しまれなかったような気もする.ぬかるみにはまってドロドロにならないよう注意しましょう.写真のものは,1月上旬の関東滞在中に見ることができた.黄昏時だったので使用したストロボ光がハレーションしてしまったので,日中に撮り直しに行きたい.
▲写真1:2020年1月,埼玉県川越市川越市役所前