ハマヒナノウスツボ
Scrophularia grayanoides

●分布:宮城・岩手の太平洋側
●花期:7~9月

三陸海岸の岩場などに生える植物.数少ない三陸固有種といえる植物で,分布は現在のところ宮城・岩手に限られており,かつては変種扱いであったが現在では独立した種になった.不思議な形をした花をつける.近縁のオオヒナノウスツボやエゾヒナノウスツボでは1mを超えることもあるが,本種はせいぜい50cmほどで茎も細くてひょろっとしている.海岸付近で見ることが多いが,河川沿いの岩場など内陸部にも見られるらしい.
写真のものは,大槌湾の海岸で撮影した.花崗岩の岩場と砂浜の境に堆積していた砂礫から生えていた.大槌湾周辺では数が多く,海岸の岩場のやや日陰を注意深く探すと見つけられる.本種に関しては,特別希少ではないものではほぼ唯一の三陸固有種ということで,もう少し知られてもよい植物だと思うので詳細な地名を記しました.

▲写真1:2019年9月,岩手県大槌町赤浜


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