●分布:北海道,本州中部地方以北の湿原
●花期:9~10月
山地~亜高山の湿地に生えるリンドウ.大きな青紫色の花が茎頂だけでなく,葉腋にも鈴なりにつけるのが本種の特徴.国産のリンドウでは最も花づきが良く,一見してとても豪華に見える.花屋さんで売っているリンドウは本種の栽培品.
写真のものは,長野県入笠山の湿地にて撮影した.あまりに豪華な花なので,最初は園芸種が逸出しているのかと思ったが,在来種と知り驚いた.山地草原の花は当時馴染みがなく,この山では初見の花を数多く見ることができた.草原にはこんなにも美しい花が多いのかと,驚きであった.この頃から,高山植物から山地草原や湿原の花に興味が拡大したのでした.
岩手県では,奥羽山地の湿地で普通に見られる他,北上高地でも沼周りや湿原の草地で見ることができる.しかし,北上高地では湿地自体が少ないので,やや稀な植物だ.
▲写真1:2015年8月、長野県入笠山