スナヤツメ
Lethenteron sp.

河川型のヤツメウナギ.近縁種には回遊型のカワヤツメがいるが,こちらはより大型になり寄生性である.近年に種分化したと言われている.河川型の本種は一生を淡水で過ごす.数年間の幼生期は河川内の流れが緩やかで泥や有機物の溜まる場所に見られるらしい.成魚は餌を食べず越冬し,翌春に繁殖して一生を終える.
スナヤツメは遺伝的な調査で北方種と南方種に分かれることが知られている。これらの形態的な識別は困難であり、岩手県は分布境界にあたるエリアであるため判断が難しい。
写真のものは、サケ産卵床調査に同行した際に捕まえたもの。この場所でこれまで調査をしていた誰も見たことがなかったらしいので、個体数は少ないのかもしれない。
スナヤツメは観察ケースに入れるととにかく落ち着かず泳ぎ回るため撮影は極めて難しい。反面、白バットに入れると大人しく寝転ぶので、今度は死んでいるみたいな写真になる。

▲写真1:2019年10月,岩手県釜石市産


魚類 (Fish)
水生生物 (Aquatic animals)
Home