カシワ
Quercus dentata

●分布:北海道~九州
●花期:5~6月

海岸沿いや痩せ地に生えるブナ科落葉樹。葉の鋸歯は丸く、葉はコナラやミズナラよりもずっと大きくなる。葉は丈夫で、冬に東北の海に潜るとカシワの葉が落ちているのをよく見かける。冬には枯れ葉を落葉せずに枝に残すことも特徴。芽生えの可愛さは異常(写真3)。
コナラやミズナラに比べると普遍的ではない。北海道や北東北の風衝海岸には、低木様の本種がシナノキやエゾイタヤ、エノキに混じって多産する。一方で太平洋側では群落は少ない。単木的にはやや稀に見られる。火入れに強い樹種で、かつて山焼きをしていた岩泉町の宇霊羅山や安家ではカシワの純林が見られる地域もある。九州では、由布岳やくじゅう、瀬の本など火入れされる高原に多産する。

▲写真1:2021年5月11日、岩手県大槌町

▲写真2:2021年5月11日、岩手県大槌町

▲写真3:2022年5月1日、大分県由布市


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