イワウチワ
Shortia uniflora

●分布:本州
●花期:4〜5月

春の山地に咲く常緑の植物.林床に白~桃色の素敵な花を咲かせる.落葉樹林の林床などに生育し,木々の葉が茂る前に花を咲かせます.東北地方では,あまり雪解けが遅すぎないブナ林の林床などで,たくさんの群生を見ることができる.
岩手県では、大槌町内の山にも生育している。東北地方日本海側に分布するものはオオイワウチワ、北陸~近畿地方に分布するものはただのイワウチワという変種に分けられる。別名トクワカソウとも呼ばれる。本種の基準産地は岩手県のようで驚き。
東北地方~関東地方の太平洋側にみられるものは変種のコイワウチワvar. kantoensis 写真2は、本種に初めて出会った鈴鹿山地のもの。杉も混じるような谷沿いの斜面で花を咲かせていた。周辺の樹木は既に若葉を出しており、本種にしては少し薄暗めの環境に生えていた。道中では、イワタバコ、イワザクラ、イワカガミと”岩”とつく植物に一通り出会えたのが面白かった。イワタバコやイワザクラは湿った岩場に生えるが、イワウチワやイワカガミは乾燥した尾根沿いなどが主な生育地。イワウチワが岩場に生えているのはあまり見たことがない。

▲写真1:2021年3月,岩手県宮古市

▲写真2:2017年5月,三重県鈴鹿山地


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