●分布:熊本県、大分県
●花期:6月
国内で唯一、ミヤマハナシノブとは別種のハナシノブ。中部地方以西に分布する唯一の種でもある。九州中部の草原にごく稀にみられる。現在は数か所にしか自生地がなく、阿蘇の植物の中で最も少ないものの一つ。分布の中心が高森町など阿蘇の東側で、この辺りはスギ植林が進んで草原がかなり減ってしまったことが大きな要因だろう。
写真のものは、高森町内の保全地にて、観察会に入会して見ることができた。高森町側では、稀にスギ林の伐採跡に発生することがあるらしいので、そのような場所を通りがかった時には注意しておきたい。この保全地も、元はスギ植林の伐採跡に発生したものが見つかって保護区に指定されたという経緯だそうだ。
▲写真1:2022年6月24日、熊本県高森町
▲写真2:2022年6月24日、熊本県高森町
▲写真3:2022年6月24日、熊本県高森町