アセビ
Pieris japonica subsp. japonica

●分布:
●花期:3~4月

早春に白い釣鐘状の花を鈴なりに咲かせる常緑低木.強い毒があり,漢字では馬酔木と書く.花の時期は早く,日当たりのよい場所や平地の植栽木では2月ころから開花し,ちょうど早春に活動を開始したキリガ類が吸蜜に訪れていることが多い.
毒性の強い植物で,牧場の周りなどでは牛に食べ残されるためよく育っている.鹿の食害が顕著な霊仙山でも山頂部の優占的な植物になっている.また本種が増えるに従い,アセビをホストとするキシタエダシャクやヒョウモンエダシャクなども大量発生している.
写真を撮影したのは,霊仙山の尾根沿いであった.この山は鹿の食害がひどく,生えているものは本種以外にもバイケイソウ,フクジュソウ,ミスミソウ,トリカブト類など毒草ばかりが目立った.有毒植物ばかりが生える山,というとフィクションの設定みたいだが,実際に存在するのだ.

▲写真1:2015年4月、滋賀県霊仙山


ツツジ目 (Ericales)
植物 (Plants)
Home