マダラヤンマ
Aeshna mixta
●分布:中部地方以北~北海道
●成虫の出現時期:7~9月
北日本の池沼に生息するやや小型のヤンマ.特に沿岸部の抽水植物の繁茂する浅い湿地にみられる.近縁のルリボシヤンマやオオルリボシヤンマよりも青みが濃くて美しい.
これら近縁種に比べると幼虫期間が短く,それに対応して成虫のサイズもひと回り小さい.卵で越冬し,春に孵化した幼虫が年内に成虫になる.オオルリボシヤンマやルリボシヤンマは成虫になるまで数年を要する.幼虫期の短さは,湿地という不安定な環境に適応した結果だろうか.
大槌町では震災後に市街地跡が湿地化し,本種が多く確認されるようになった.近くのやや深さがある小川にはオオルリボシヤンマがいて,すみ分けがされているようだ.
高速で飛び回るので捕まえるのも一苦労.ましてや飛翔中の個体を撮影するのはもっと難しい.時々至近距離でホバリングしてくれることもあるので,そこが撮影チャンスなのだが中々思うようにはいかない.ネット上では飛翔写真が溢れていて,皆すごいなあと思うばかり.私は手を抜いて,まだ飛翔力が鈍い早朝にネットで捕まえての手持ち撮影を行いました.
▲写真1:2019年9月,岩手県大槌町
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