ミズアオイ
Monochoria korsakowii

●分布:北海道~九州
●花期:8~10月

晩夏に爽やかな青紫色の花を咲かせる抽水植物。水田の跡や周辺の水路など人里の水辺に生息する植物だが、農薬などには弱く全国的に減少している。希少な植物だが、他の水生植物と同じく、生息地では水面を埋め尽くすほどに増殖する厄介者にもなる。
三陸では,東日本大震災後に市街地が湿地化して復活した場所が何か所もあるが、多くの場所では、その後の工事によって自生環境は失われてしまった。大槌町でも震災後にできた湿地にミズアオイの群落が復活した。種子として数十年間眠っていたため、この場所のミズアオイには農薬耐性がついていないという。全国的にもこのような形質を持つミズアオイは希少らしい。
青森県の平野部では,休耕田や有機水田,富栄養な沼地があれば高い確率で群生が見られる普通種だ.特に津軽地方のような湿地の楽園では見るのは難しくない.北関東では,茨城県霞ヶ浦の周辺の水路でも普通に見ることが出来た.どちらも国内では特に湿地帯が多く残されている地域.この環境がこれからも失われないよう,願うばかりだ.

▲写真1:2018年9月、茨城県霞ヶ浦周辺

▲写真2:2020年9月、岩手県大槌町


ツユクサ目(Commelinales)
植物 (Plants)
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