トモシリソウ
Cochlearia oblongifolia

●分布:北海道東部(根室・知床半島)
●花期:6~7月

北海道東部の海岸沿いの岩場に生育するトモシリソウ属の多年草。道東の海岸沿いでは高山植物に加えて、本種やキヨシソウのように千島列島やアラスカと共通する植物がみられる面白い地域である。根室半島の先端では、トモシリソウは海岸近くの急崖によく群生している。セットでみたいキヨシソウは稀で本種ほどは生育地が多くない。
初夏の北海道東部、根室半島よりも手前でキヨシソウを観察でき、次はトモシリソウを見たいと思って探していた。車石の岬では急崖に少しだけ群生しているのをやっと見つけて望遠レンズで撮影した。キヨシソウよりも珍しいものかと思ったら、その後移動してきた納沙布岬では岩崖に群生していて簡単に見ることができた。駐車場に戻ってきて驚き、売店脇の道路の隙間から、雑草のようにたくさん生えていた。写真を見返すと、波音と辺りに充満する打ち上げられた昆布の香りが思い浮かぶ。

▲写真1:2023年6月21日、北海道根室市

▲写真2:2023年6月21日、北海道根室市


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