チョウジギク
Arnica mallotopus

●分布:東北~四国
●花期:8~10月

主に日本海側多雪地の亜高山帯の湿った草地に見られる植物.花茎が長く伸びてその表面には白い毛が密生するという非常に特徴的な花をつける.その毛の多さから,ウサギギクと同属であることに納得できる.ウサギギク属の中で,系統的に最も近縁な種は日本の高山帯にも分布するウサギギクらしいのだ.
おそらくは,日本海側の多雪地という特異な環境で生まれ,世界中に全く似たものがない特筆すべき日本固有種の一つと思われる.焼石岳の登山道では途中,多数の湿性草原を通過したが,周囲の斜面には必ずと言っていいほど本種が群生していた.これまで晩夏の日本海側で亜高山帯まで登ることがなかったので,ここで初見だった.

▲写真1:2019年8月,岩手県焼石岳


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