ハツシマラン
Odontochilus hatusimanus

●分布:福岡県、鹿児島県
●花期:7~8月

常緑樹林の湿った林床に生育するランの仲間。一度は絶滅種とされたが、その後、鹿児島県や福岡県で見つかった。花期は暑さが盛りの7月下旬~8月上旬で、本種を探すのはとても過酷だ。九州の低地で、この時期にしか咲かない花は他にないのではなかろうか。
生育環境は薄暗い林内の水が滲みだした斜面であった。ありふれた環境だが、ここまで少ないのはなぜなのだろう。ほかの地域でも見つけ出してみたいが、葉だけではツユクサシュスランと見分けられる自信がない。
撮影していると、毎日巡視に来られるという方に遭遇した。昔は斜面一帯にもっとあったらしいが、年々減少傾向にあるという。大雨の後に流れ出てしまう個体もあり、やむを得ず再度植え付けている個体もあるとのこと。

▲写真1:2023年7月26日、福岡県福岡市

▲写真1:2023年7月26日、福岡県福岡市


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