●分布:北海道~九州
●花期:9月
ミヤマウズラとともに冷温帯では数少ない秋に咲くラン。花は薄い桃色が可憐だ。ブナ林などのやや薄暗い広葉樹林で見かけることが多い。
写真1のものは、岩手県のブナ極相林にある遊歩道沿いで出会った。ブナ林ではよく見られる普通種のランだが、これまで花の時期に見ることができていなかった。
花をつける株はあまり多くないと思う。晩夏のこの森には本種以外に目ぼしい花はなかったが、ブナ・トチノキ・ケヤキ・カツラの巨木が林立する景観と、キノコの種類が多いことがよかった。
ちなみにこの場所には本当はとある珍しい昆虫を探しに来ていたのだが、既に絶滅したのか数回探しにきて一度も確認できていない。
▲写真1:2019年9月、岩手県一関市