タカネイブキボウフウ
Libanotis ugoensis var. alpicola

●分布:中部地方の高山帯
●花期:7~8月

北・中央・南アルプスと八ヶ岳の高山帯に分布するイブキボウフウの高山型の変種。イブキボウフウとは風貌が大きく異なり、花束のように10個前後の花が輪のようにまとまってつくのが特徴。他にも、背が低く膝下くらいの高さにしかならないことや、花が開く前の蕾が写真のように赤紫色になることが挙げられる。花は開くと普通のセリと同じく、白色になる。
北海道~東北の高山には分布しない。おそらくは北方に由来するものではなく、イブキボウフウが高山帯に適応したものなのだろう。中部地方にはそういう由来の種も混じって高山植物の多様性が高まっている。白馬岳では稜線上でよく見る。イブキボウフウよりも過酷な環境を好むようで、稜線上や砂礫地付近の草地に多く見られた。

▲写真1:2015年7月,長野県白馬村

▲写真2:2023年9月2日、白馬岳稜線上


セリ目 (Apiales)
植物 (Plants)
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