●分布:本州~九州
●花期:7~11月
線香花火のような花をつける大型セリの仲間.真夏に花をつける大型セリの中では最も南まで分布する.関東以南の平地で真夏に大きなセリを見かけたら,基本的には本種と判断してよいでしょう.
中部~東北地方の山地~亜高山では他の大型セリとの区別が難しい.エゾニュウは本種より壮大になり,花序の数が50を超える.アマニュウには花序に小総苞辺があり,葉が丸く広い.別属のハナウド・オオハナウドは花期が春~初夏で花の形状は非対称で見分けやすい.エゾノヨロイグサは通常本種よりも茎が細いが,本種の成長が悪い株では区別が難しいことがある.茎や葉に毛がない.
写真のものは,3 mほどの高さがあった非常に大きな株.変種のミヤマシシウドは亜高山以上に産し,葉に毛が少なくつやがあるというが形質は連続的といわれる.シシウドおよびミヤマシシウドは北海道には分布しないので,北海道では安心して除外できる.
▲写真1:2020年8月、岩手県
▲写真2:2018年8月、福島県田村市