シャク
Anthriscus sylvestris

●分布:北海道~九州
●花期:5~6月

春の終わりに咲くみずみずしいセリ草本.日本海側の山地では沢沿いに大群生している様子が見事である.特に水しぶきを浴びるような湿った日陰の礫地や岩場に多い.滝下の岩場などは絶好の生育環境だ.
いずれの時期でも山菜として利用することができる.食べるとセリ科らしい爽やかな芳香が口に広がる.シャキシャキとした食感がみずみずしい.青臭さ,あくが少ないのが嬉しい.私は登山中に群生を見つけると,少しちぎって茎をかじることが多い.ただし,平地に生えるよく似たヤブジラミは青臭くてまずいので注意.
春咲きのセリは本種とオオハナウドくらいで,晩春~初夏の山に群生している花を見つければ,迷うことはないでしょう.ハナウドと同じく,花は非対称で外側の花弁が大きくなる.夏のセリ科と大差ないほど背は高く育つ.春には本種の群落をたくさん見かけるが,季節が進むと影が薄くなっていく.

▲写真1:2019年6月、岩手県岩泉町

▲写真2:2019年6月,岩手県岩泉町


セリ目 (Apiales)
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