ドクゼリ
Cicuta virosa

●分布:北海道~九州
●花期:7~8月

明るい湿地や水路の水際に生えるセリの仲間.日本三大毒草に名を連ねるほどの猛毒植物.植物の毒は明確に殺しに来ているので,キノコよりもよっぽど怖い.食用のセリと間違えられることがあるが,本種では根茎が筍のように太くなりセリ類特有の芳香はない.花は先端に球状につくのが特徴的で,花期には他のセリと見間違えることはない.
同じく湿地性のセリにはエキサイゼリ・シムラニンジン・ムカゴニンジン・ヌマゼリなどがあるが,いずれも滅多にみられない絶滅危惧種だ.本種は草丈が高く,湿地環境の成立しやすい寒冷地にも分布する種なので健在なのだろうか.写真のものは,八幡平山麓の沼周辺の湿原で見られた.北東北や信州の湿地では普通に見られる植物.

▲写真1:2019年8月,秋田県鹿角市

▲写真2:


セリ目 (Apiales)
植物 (Plants)
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