エグリキリガ
Teratoglaea pacifica
●撮影:2020年3月,岩手県宮古市
●分布:北海道~九州
●成虫の出現時期:10~4月
●ホスト:モミ属(トドマツ・モミなど)
翅が抉れたような変わった形をした越冬キリガ.また開張23-25mmと越冬キリガの中では最小種である.食樹のモミ類は地域によっては局所的なので,越冬キリガの中ではやや珍しい種類である.
モミ林の北限は宮城県~岩手県南部であり,北東北には亜高山のオオシラビソを除いてモミ属がほとんど分布していない.そのため本種に出会うためには宮城・福島県あたりまでは行く必要があると思っていたが,偶然にも出会うことができた.
周辺にはモミらしき針葉樹(同属のトドマツやウラジロモミかもしれないが詳しく確認せず)が植えられていたので,そこからの発生だろう.