スミレサイシン

スミレサイシン
Viola vaginata

●撮影:2019年6月、月山麓

●分布:北海道~四国
●花期:3~6月

日本海側のブナ帯に非常に多いスミレ。サイシンとはカンアオイの仲間のウスバサイシンなどのことで、同じくハート形の葉をしているため、これに似ているということで付けられた名前だろう。本種は、同じく日本海側を代表するスミレのナガハシスミレよりも奥山まで多く生息している。

近縁種のナガバノスミレサイシンとは葉の形状で見分けられる。本種では先端がとがり、葉の形状も丸い。それぞれ日本海側、太平洋側に分布する種で混生することは少ないかもしれない。

写真のものは月山の麓にある遊歩道で見つけた。雪解け直後のブナ林で花盛りを迎えていた。ここではオオタチツボスミレと混成していた。花だけでは何とも区別が難しいが、葉の様子や花茎のつけ方を見ると全く違う種であることが分かった。

この春はスミレ入門ということでスミレを強化したが、変種や雑種以外は大体わかるようになってきた。


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