ネジロシマケンモン

ネジロシマケンモン
Craniophora oda

●撮影:2020年7月,岩手県久慈市

●分布:青森,岩手,新潟,兵庫,広島県
●成虫の出現時期:7月

本州の数県のみで局所的に記録されている珍しいケンモンヤガの仲間。主な分布域は朝鮮、沿海州などの大陸側。ニッコウケンモンやシマケンモンに近い種だが、模様が異なる。眼状紋は見えないか、中が白い。

全国的に記録の少ない種であるが、岩手県沿岸北部では普通に見られるどころか場所によってはかなり多産する。現在、国内で安定して得られるのは当地域だけではないだろうか。岩手県では一戸町、洋野町、田野畑村、宮古市に知られていたが、さらに久慈市、普代村、岩泉町、大槌町で確認した。宮古市の産地はかなり盛岡寄りの場所で、分布は沿岸部のみに限らないが北上山地より西には今のところ知られていない。

以下、採集のヒントとしてください。北上山地の中でも、大船渡市赤坂峠や釜石市唐丹、仙人峠、大槌町新山高原、土坂峠、葛巻町袖山高原、久慈市平庭高原、盛岡市岩洞湖、外山などでは一度も見ていないことから、釜石市以南または標高500 m以上にはいないように思います。標高100~400 mあたりが分布の中心のよう。得られる環境は低地の何の変哲もない広葉樹林帯で、川や渓谷は近くなくてもよい。発生時期は6月下旬~7月中旬にかけて。

2020年7月現在、ネット上での国内産の生体写真は、私が撮影したもの以外に見当たらない(学名で検索をかければ海外産の個体は出てくる)。その後、2021年には青森県東部各地でも記録されているようで増えてきた。「あおもり昆虫記」さんには掲載されていないので、ごく最近に分布を広げたものと推察される。

食餌植物は不明とされている。当該地域では多産するので、岩手県の蛾屋さんにはチャレンジしていただきたい。

▲撮影:2019年7月27日、岩手県大槌町

眼状紋が目立つタイプ.

▲撮影:2021年6月25日、岩手県宮古市

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