ツクバネウツギ

ツクバネウツギ
Abelia spathulata

●撮影:2021年5月28日,岩手県大槌町

●分布:東北地方太平洋側~九州
●花期:5~6月

低山の明るい林に普通にみられる落葉低木.森に緑が出揃った晩春,開花する.花は2個ずつ咲き,萼辺は5枚.内側には網目状のオレンジ色の模様があり,周りには開出毛がみられる.

岩手県ではウゴツクバネウツギもあるのでそちらを期待したが,枝や葉柄に開出毛が見られないことから普通のツクバネウツギであると判断した.傷んでくると花筒の外側が桃色になるが,この辺のは特に濃い気がする.

きわめて普通に生えているが,個人的にあまり花を見る機会のない植物.本種の花期となる5月後半から6月にかけては低地の森林では花が少ない時期で,亜高山帯以上や高原,湿地などへと行くのに忙しいため,身近な環境への注意が欠けているのかもしれない.


マツムシソウ目(Dipsacales) / 植物(Plants) / Top-page